アメリカ転勤の帯同者(子なし)が引っ越しで行う手続き等のまとめ
アメリカ暮らしも3年目になり、アメリカでの生活もすっかり安定しています。今思い返すと、子なしのアメリカ転勤で一番忙しかったのは、アメリカに引っ越す直前でした。アメリカに引っ越す直前は仕事もしている中で、引っ越しの準備をしなければならないため、毎日いらいらしていました。
当時は、海外在住にかかわる手続きがよくわからず、思いついたことを順番にやっていたため、非常に効率が悪かったようです。そこで、この記事では、子供がいないアメリカ転勤の帯同者の手続きについてまとめてみました。
Visaの取得
これは引っ越しのために一番最初に始まった手続きです。基本的に夫の会社の言われるがままでしたが、過去数年間の勤務先などの日本語名、英語名、住所などを聞かれました。最近ではアメリカのVisa取得にはSNSのアカウント情報を提供しないといけなくなったので、より大変になったようです。
また、会社を休んでVisaの面接にアメリカ大使館へ行かなければいけません。
健康関連
健康診断
健康診断はなるべく早めに受けてください。会社の健康診断ではないため、休みを取得して受診しなければいけません。当時忙しかった私はこの健康診断を受けに行くのも一苦労でした。
この健康診断は、私が普段会社で受診していた健康診断よりも詳細な検査でした。このためか、私は健康診断のある項目で要検査となりました!!夫の会社には要検査のものが完治するまでは帯同許可を出せないと言われてしまい、慌てて再検査。幸い再検査が異常なしだったため、無事に帯同許可が下りました。
しかし、健康診断→結果待ち→再検査→結果待ち→帯同許可、の流れで1か月から1か月半ほど時間がかかりました。Visaは発行されそうなのに、帯同できない恐れがあり、かなり焦りました。このため、健康診断はなるべく早めに受診しましょう。
予防接種
予防接種は帯同する国によって違いますし、予防接種の種類によっては数回受けなければいけません。一度に何個も予防接種をするため、一日中片腕が痛いなんてこともありました。
また、例えば、帯同先で大学へ入学する場合、予防接種が義務付けられてることがあります。事前に予防接種の種類を調べて摂取したり、接種の記録の英文翻訳を取得するなど、計画的に行う必要があります。
翻訳
もし持病がある場合、通院記録等の翻訳が必要かもしれませんので、確認が必要です。いつも利用してる医者が翻訳を担当してくれるとは限らないです。
日本のサプリメント等を飲んでいる場合、可能であれば英訳があると安心です。お金をかけて翻訳する必要があるかは個人の判断となりますが、くすりのしおりというサイトで薬局で手に入るような薬の効能の英訳版は手に入ります。
私はビオフェルミンをサプリメント的に毎日飲んでいるため、英訳版を印刷しました。
くすりのしおりのサイトはこちらです。
各種金融機関等のお金関係
銀行の手続き
銀行によって在外者(海外在住者)に対する扱いが違うので、会社のお昼休みに各銀行に手続きについて電話しました。
例えば、ゆうちょは海外住所がNGでした。ゆうちょには親が作ってくれた口座があり、親は解約を少し残念がっていましたが、ほとんど使っていなかったので、この際だからと解約しました。
株式の整理と手続き
証券会社も手続きがそれぞれ異なるため、会社のお昼休みに各証券会社に手続き方法を電話しました。
残念ながら、在外者(海外在住者)は日本の証券会社で株の取引ができません。株を保持している場合、すべて塩漬け状態となります。帯同がなければ保持していたであろう株も一部売却しました。2018年にほとんどの株が値上がりしたため、非常に悔しい思いをしました。
確定拠出年金(401k)
個人型確定拠出年金、通称iDecoに入っており、掛け金を毎月拠出していました。私の場合、資格喪失届を提出し、掛金の拠出を止め、運用のみ行う運用指図者になりました。
法律が変わり、専業主婦でも掛け金を拠出できるようになったことから、会社を辞めてもそのまま拠出はできましたが、私は、確定拠出年金のメリットが住民税・所得税の控除であると思っています。帯同に際し仕事を辞めて収入がなくなり、かつ在外者は日本の住民税がかからないこともあり、このメリットがなくなってしまうので、運用指図者に変更しました。
また、企業型確定拠出年金に入ってる方は、退職されるにあたって、個人型確定拠出年金に移行しなければいけないため、移行先の金融機関を早めに決めておいた方がよいです。
クレジットカードの住所変更
クレジットカードの住所変更が必要です。幸い、私のクレジットカードはオンライン上で住所変更ができたため、非常に簡単でした。
その他資産の整理
私は、株やiDecoのほかに、純金積み立てをしていました。こちらも収入がなくなるために拠出できなくなることに加えて、利益が出ていたこともあり、すべて売却しました。
確定申告・住民税(税金)の委任
帯同時に収入があった場合、翌年に確定申告を行わなければいけません。住んでいた自治体の税務署に聞いたところ、ネットで確定申告できるけど、確定申告後に税務署から送られる書類が古い住所に送られてしまうということでした。その書類が税務署に送り返された場合、確定申告は完了しなかったことになってしまうと言われ、税金処理の委任状を出しました。
また、6月の初頭にアメリカに引っ越し、引っ越した年の住民税の支払いの通知を自分で受け取れないため、家族に代理で支払ってもらいました。
引っ越し手続き
引っ越し業者との打ち合わせ
どの位の荷物になりそうか、持っていけないものなどの説明がありました。
引っ越し荷物ですが、当然、貴重品・金銭は不可です。
アメリカの場合、引っ越しの荷物に食品が不可でしたので、食品関係はすべて手荷物で持っていくしかありません。
また、小物類も断られてしまいました。小物類とは、例えば、ネックレス、イヤリング・ピアス、シュシュなどの髪飾りです。いわゆる、宝飾品でないようなアクセサリー類がNGでした。理由は、アメリカに入港後、税関検査か入港検査(?)中に、こっそり盗んでしまう職員がいるからだそうです。安いものであれば、こっそり盗んでもばれない、文句をあまり言ってこない、勘違いなどで済まされるということがあり、いくつかアクセサリー類が盗まれてしまったことがあるそうです。
水道、ガス、電気、インターネットなどの公共料金
これらは普通の引っ越しと同様の処理を行います。
郵便局の住所変更
郵便局に住所変更の通知を出します。
NHK
これは普通の国内引っ越しと異なり、ネットからはできません。居住地域の営業センターに電話し、解約書類の送付をいらしました。解約書類が届くのに時間がかかるので、引っ越しギリギリでNHKに電話すると、引っ越しまでに間に合わなくなり、代理の人にお願いしなければいけなくなるので、気を付けてください。
自宅の引き払い
これはかなり大変です。
夫の会社の場合、船便、航空便、日本国内の倉庫、その他国内親族への配達、と別れていました。これを決めるのも一苦労です。間違いがないようにするために、引っ越し業者がシールをくれたのですが、それをひたすら張っていくのも大変です。
海外駐在は3年と言われていましたので、3年後に使用できなくなりそうな家電等は売却しました。また、本や服もかなり整理しました。
また、開封済みの調味料などなど食品は近くに知り合いがいなかったので、すべて廃棄しました。開封してない缶詰や食品のうち、アメリカに持っていけないものは、家族に送りました。
住民票の手続き
住民票の手続きをしなければいけません。私は、念のために、手続き前の住民票のコピーと手続き後の住民票のコピーを取得しました。
携帯電話
携帯電話は、番号保管サービスを依頼しました。この番号保管サービスの手続きは会社によって異なります。例えば、Docomoの場合は、電話一本でできるため、空港でチェックイン後に行いました(ただし、ネットワーク暗証番号がわからないと電話ではできないです)。一方、Softbankは窓口にいかないとできないそうです。
各携帯電話会社、その時々で対応が異なるので、事前にDocomoショップやSoftbankショップなどに確認することをお勧めします。
海外で使うであろう書類の手配
戸籍謄本
アメリカの場合、州によって法律が異なるので断定できませんが、婚姻証明の英訳版がSocial Security Numberの取得に必要でした。日本からこの英訳を持ってく人もいれば、現地の大使館に依頼する人もいます。私は後者でしたが、この際に日本の3か月以内の戸籍謄本が必要でした。
英訳の卒業証明書・成績証明書
私は、コミカレ、アメリカの大学・大学院での授業をできれば聴講したかったので、大学・高校それぞれの封済みの英訳の卒業証明書・成績証明書を2通ずつ取得しました。
運転免許証関連
国際運転免許証
アメリカの場合、州によって法律が違いますが、国際運転免許証を使える国やアメリカの州に引っ越す場合、便利ですので、取得しましょう。
無事故無違反の英訳
アメリカの保険が安くなる可能性があると言われ、無事故無違反記録の英訳を運転免許センターで取得しました。これは結局使えなかったので時間の無駄になってしまいました…。
運転免許の更新
運転免許証の期限が切れそうな場合、海外転勤であれば、事前に更新することができます。私は不要でしたが、夫は、1年後位に失効しそうだったので更新していました。
健康保険・年金
私は休職ではなく退職して専業主婦になったため、夫の会社の健康保険に加入し、年金については第3号被保険者になりました。
健康保険については、配偶者の会社によって扱いが違うので、配偶者の会社に確認が必要です。また、働いていた会社の健康保険証を返却しなければいけませんので、病院に行く予定がある方などは返却時期などに注意が必要です。
航空券の手配
夫の会社では、配偶者の航空券も夫の会社で予約することになっていました。このため、日程など夫を介してやり取りしなければいけませんでした。
失業保険の延長手続き
配偶者の海外転勤で退職する場合、失業保険の延長ができます。この延長手続きについて、ネットのブログ記事などを参考にしていましたが、情報が古いのか結構間違っていることが多かったです…。
このため、ハローワークで手続きの仕方を確認し、確実に延長できるようにすることをお勧めします。ただし、ハローワークは混雑しているので、時間が取れるときに行くことをお勧めします。
まとめ
基本的によくわからないことが多く、一つ一つの手続きに時間がかかりました。
また、ブログ記事などのネットの情報は非常に参考になり便利な一方で、100%正しいとは限らないです。自治体や金融機関によって手続きが違ったり、法律の変更などによる影響だと思います。何をするべきかという目安としてブログ記事を使い、最後の正確な手続き方法は各種機関に問い合わせることをお勧めします。
ゆう。